@千曲市更埴文化会館あんずホール
原作:坂口安吾
構成:長野県茅野高校演劇部 郷原玲
出演:長野県茅野高校演劇部
いよいよ来ました長野県代表☆
県大会に引き続き観劇しました。(ちなみに県大会のときの感想はこちら。)
今回長野県大会から関東大会に進んだのは松川,茅野,屋代の3校なんですが,この3校の共通点として,小川幸司先生がいらっしゃるんじゃないかなーと個人的に思ってます。
屋代が今回上演した作品は小川先生作,松川は小川先生の前任校(そして小川先生がいらした時に『べいべー』を上演している),そしてこの茅野は,今回上演している作品が,小川先生の教え子である(と噂で聞いている)郷原先生と,さらにその郷原先生の教え子の皆さんによる構成。偶然でしょうけど,面白いなと思いました。
種を蒔けばいつか芽が出るし花や実をつける。その花や実を見られるのが,種を蒔いた本人でなくとも。
県大会が終わって,私はそんなことを思いました。そうして時代は巡っていくんだろうなぁ。
そんなわけで,一度観ているし前回と比べてどう変化しているかな~というのが,今回の私の楽しみでした。前回は下手から観ていたけど,今回は上手寄りだったので,見えるものもまた違うかなーとか。
この前の時間が伊勢崎清明で,(かなり声量あるな!)と思っていたんですが,茅野の幕が開いて,びっくりしました!師匠役の方の最初の一言,かなり通る良い声だったんです!どびっくりでした。どびっくり。登場人物の立ち位置も上手がったので,どストレートでした。どストレート!ふひゃー。真っ直ぐ心に届く感じ。いいなぁ!
あと,こちらの学校の音響担当の方をTwitterでフォローさせていただいていて,かなり気合いが入っていることは知っていたんです。なのでついついそちらにも神経張り巡らせて聴いてました。
茅野が初日のトリだったんですが,7校観た中で“スピーカー”に一番こだわっていたのは,この学校だろうなと思いました。思い入れあるなし関係なく,冷静に見て。
バーンと正面や前のスピーカーで聴かせて,そのあと奥とか他のところに切り替えるやつ!あれ私が好きなワザなので,(これこれ…☆)と思いました(笑)。上げてからの下げがちょっと極端かなと思ったり,(あれ,もう切っちゃうの…?)と感じる箇所もありましたが,曲を入れるタイミングと上げるタイミングはかなり狙ってたな…と,スタッフワークの本気が伝わってきました。このあたりは,聴いていて気持ちよかったです。
前回観ていて,夜長姫の出はけが気になってました。幕から出てきてから~赤い枠にやってきて~「耳男」,と言うまでに時間がかかっていて,(あ。出てきた出てきた。)というところがかなり感じられたのです。でも(確か)数か所から出入りしているところは神出鬼没感もあって,良いとこ気になるとこ両方…という感じがしていたのです。
今回は,枠のすぐ裏にパネルが登場していて,姫の登場がパパッとしてました!変化!
このパネルをどう使うのかな~と思っていたんですが,出はけは全てそこになってました。時短になってはいるけど,常にそこから出てくるというのがわかってしまうと,ちょっとつまらないかもと思ったり。固定化すると,ある意味安心しちゃうというか。わ,わがままですみません。前回の神出鬼没感は好きだったので…!ちょっと人間離れした雰囲気もどこかで感じられるとさらによかったかもなんて好き放題言っちゃいますスミマセン…。
そうそう。耳男の工具…?なぐりじゃなくて…カンナじゃなくて…ノミ!ノミ!?がなくなったのって…ハプニング,ですよね…?耳男が「ノミ!(ですよね?)ノミ(ですよね?←)がない!」と言いながら探してたのって…素ですよね??多分。あとで出てきて安心しましたが,観ててハラハラしちゃいました。姫の呪いか何かの仕業ですかね…。
一回観て流れがわかっているというのもあったんですが,なぜか(あれ,こんな感じだったっけ…)と途中で感じる自分がいました。県大会で初めて観た時は,耳男がなんだかんだ姫に惚れているというか…愛みたいな感情を持っていることが漂ってきたんですが,今回はアナマロが「惚れてるでしょ」みたいなことを言うまで,そういう雰囲気がしなかったというか感じられなかったのが自分で自分に意外でした。なんだろうか…。構えて観すぎてしまったのだろうか…。
県大会のときから,赤い箱の中での芝居のときにある一定の場所に立つと,枠の影が人の顔にかかって表情が見えない…というストレスを感じていたんですが,今回もそれがあって(ああん!)と感じる瞬間が何度かありました。それも↑に関係しているのだろうか…。でもあの影はどうしたら解消するのだろうか…。ムズカシイ…。
あ。講評のときに言われていた「弥勒」の発音。先程NHKの日本語発音アクセント辞典で調べてみました。それによると,「ミロク」は「 ̄  ̄  ̄」とだけ発音するそうです。県や関東の講評を聞いていて,久々にアクセントの指摘があったので,やっぱり日本語って難しいというところと,お芝居に限らず,それでもきれいに正しく発音したいなと自分に対して思いました。
(長野県はあんまり方言ないって言われますが,イントネーションがふとしたところで標準と違うところがあるんだよなーということも,改めて思い出しました。私も上京してから“半袖”のイントネーションを埼玉の友達に指摘されてびっくりしました。懐かしい思い出…。←“消しゴム”も違う。)
そんでもって…。今回は,南関東の10本と北関東の6本を観てようやく長野県代表にたどりついたので,長野県ってどんな県なんだろうと思いながら観ていました。
まだうまくまとまりませんが,「在るもの」に対して実直なのかな…なんてうっすら思ってます。また残りの2校の感想を書いて,県民性というか特性を自分なりに見つけてみたいななんて思います。
茅野の関東大会初出場。その瞬間を目撃することができて光栄でした。他県のひとの目にはどう映るんだろうと思っていましたが,幕が下りるときの拍手の量や,客電がついてからのザワザワ感からも,やっぱインパクトある舞台なんだわ…と再認しました。
改めて,出場おめでとうございました。そして,お疲れさまでしたー!
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