@千曲市更埴文化会館あんずホール
作:江連泰知
出演:栃木県立栃木高校演劇部
栃高!今回の大会で,私は栃高(トチコウ)という単語を覚えました!笑
そして生まれて初めて男子校のお芝居を観ました。
ふあーーーーー!!!面白かった!愉快というより,奥がふかーいというか,頭の良いひとたちが面白いもの作るって,こういうことなんだ!と実感。体感。
この記事を書くために学校のwebサイトを拝見したのですが,演劇部の文章とか書き方がカチカチっとしてて,意識高い系の学校なんだなということがよくわかりました…。いくら学校が意識高い系でも生徒がそれについてってないところってたまにあると思うんですが(高校に限らず大学とか。あくまで私見。),webサイトの文章以上にアタマが切れて,柔軟な印象を舞台から受けました。
よくこのホンを生徒さんが書き上げたなーとか,
すんごい楽しそうに演じてたなーとか,
男ばっかって圧巻だなーとか,
ざっくり言うとそんなことを思いました(笑)。
作・演出が同じ方で(今回は助演ですが),しかもキャスト一覧の一番上にも同じ名前が書いてあると,その人はすごいどやどやした感じなんじゃないかと勝手に思ってしまうのですが,そんなことなく…。作品の中ではキーパーソンだけど,舞台をメインで回すひとではないので良いポジションで稽古されていたんだろうなーと勝手に想像しています。長塚圭史演出の『浮漂』に出てくる,医者役の長塚圭史みたいな感じ…。(わかりにくい!)←ほめてます!
私はまともに勉強してこなかった世界史選択のニンゲンなので,日本史の詳しいところとかは全然だめなのです。先日観た『プリンセストヨトミ』もちんぷんかんぷんで終わってしまったので歴史の部分については触れられないのですが,真実はどうであれ残るものが正義なのかなとか,どんなに信じたいものでも大きな時代の波に呑まれてなかったことのようになっちゃうのかなとか,抗えなさに対する虚しさ…みたいなものを感じました。
それから,いくつ時代を超えても,私達には何をどうしてもわかりあえないものがあるんだろうなと,しみじみ思いました。このお芝居を観ていたときの世界情勢のことを思いました。
なんといっても演出が愉快でした!
兜!兜…!(笑)シュールなのに演技が本気だから,そのギャップがたまらなかったです。
山猫を運ぶのが車いすじゃなくて荷物運ぶアレだったり,集会場所に集まるための変装が紙袋だったり。私達に見えているものと登場人物の感じている質感の差が,心地よかったです。中途半端なチープさって見ていて残念だけど,本気のチープをちゃんと使い倒すと面白い!(何度も言いますがほめています!)
あと,効果音がちゃんと効果音として使われているから,サラ舞台でも場や空気感が見えました。お城に大砲が撃ち込まれたときの揺れとか。たまらんかったです。笑
照明の絞り方もピンポイントで狙っていて,そこにドンピシャリで当たっているから観ていて気持ちがよかったです。下手にいる山猫に,上手からピーンと射してるやつとか。(おぉぉ~っ!)と思いました…!
そうそう。淀君といえば,私の中で大河ドラマの『江』に出てくる宮沢りえのイメージがあったのです。
な・の・に!
あんなしわくちゃでヨボヨボなひとが宮沢りえだなんてーっ!ヽ(;▽;)ノプチショックでした。笑
瀬戸口先生も講評で仰っていましたが,少しで良いので華がほしかったです…。笑
高校生の本気っていろんな形で表現できると思いますが,この作品を作ろうと思った作者さん,支持した部員のみなさんの底力というのか…モチベーションに,本当に刺激を受けました。男子高生の本気を堪能できた1時間でした!
栃高のみなさん,お疲れ様でしたー!
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