Monday, June 29, 2020

テレビドラマ『雲の階段』(全10話)

◇STAFF
原作:渡辺淳一
脚本:寺田敏雄
音楽:coba

◇CAST
長谷川博己/稲森いずみ/木村文乃/萩原聖人/青柳翔/優希美青/キムラ緑子/半海一晃/加賀まりこ/多岐川裕実/大友康平/内藤剛志

2013年4~6月に日本テレビ系列にて放送

この記事を書いているのは2020年だけど,2013年に放送していた時,ドはまりして観ていたのですね…。それなのに,どうしてこのブログに書いていなかったんだろう…。きちんと記録しておかなくては。私のイメージは長谷川博己は『家政婦のミタ』の人,木村文乃は『蜜の味~A Taste Of Honey~』の人…って感じだったのだけど,それがそれぞれ払拭された感じだったんです。
今年大河の『麒麟が来る』を観ていて,キャスティングが発表された時「あの二人じゃん…!」と思っていて。そしたらこの春CSで一挙放送されたので,思わず録画して観直しております(現在進行形)。夫にも観てほしかったけど,夫はシリアスなやつはあまり好みでないので一人でちまちま再生しています。

今観ても,長谷川さんの流されて流されて根無し草な感じが虚無感たっぷりでいいですな…。そして木村文乃ちゃんのこじれた愛情表現。笑った時の目の下のえくぼ?えくぼなの?えくぼ?(確認多)が,いいんですよね~。…うん,なんかこのドラマ,みんなこじれている。笑
こじれていないのはもはや長谷川さん演じる三郎の母(加賀さん)だけではないかと思える。亜希子と結婚することになり,結婚式場でうろたえる母の姿がなんとも切ない。そして三郎に伝えるメッセージが母として伝えられる精一杯で,それでもやっぱり母親で,胸を打たれるものがありました。

あと素敵というか「そうくるか!」というのが亜希子の父,雄一郎を演じる内藤さん。私の中では『家なき子』の怖いお父さんというイメージで。このひと。今回もやっぱ怖かった。「君のことは,守るよ」とか。極めつけはやっぱりラストのせりふ(これは書けない…)。やられた感が激しいキャラクターです。

音楽も。高校生の頃からcobaさんの曲が好きなのですが,なかなかドラマの曲をcobaさんが…って知らなくて(知らないだけかもしれないけど)。メインテーマのヴァイオリンの旋律が,息苦しいというか切羽詰まってる感じがしてよいのですよ…。←アコーディオンじゃないんかいというツッコミはだめです。もちろんここにアコーディオンがきていい感じになるのですが。
気に入って気に行って,サントラをレンタルした人です。美琴島のテーマも好き。

なんとなくの結末は最初から観えているのに,一日でも逃げてほしい,生き延びてほしいと思ってしまうのはなんなんでしょうか。『八日目の蝉』みたいな感じなのかな。
渡辺淳一だけあって(?)全然幸せとは程遠い物語だけれど,ついつい気になってしまう,観てしまう,そんなドラマでした。とにかくラスト。