Friday, July 31, 2015

第61回全国高等学校演劇大会(滋賀大会) 香川県立丸亀高校演劇部『用務員コンドウタケシ』

(全国高等学校演劇協議会公式webサイトより)

@ひこね市文化プラザ グランドホール

作:豊嶋了子と丸高演劇部
出演:香川県立丸亀高校演劇部

私は思いっきり関東圏のニンゲンなので,西日本の高校は名前もよくわからないところだらけで,丸高という学校も今回初めて認識しました…。
がっ,この記事を書くためにちょっと調べてみたら,偏差値めちゃくちゃすごい学校じゃないですか!平成25年には創立120周年を迎えたようで,かなりの伝統校のようです。わー!すみませんでしたちゃんとインプットできました!!!

でもって!そう!学校のwebサイトなど拝見したのですが!丸演(と略すらしい)ってスゴイ…!
ラ,ラジオ出演してる…!!


今日の「ギリっとイコー!!」は、【月刊!丸高演劇部!7月号】いよいよ31日(金)に迫った全国大会。富士山、つまりは日本一をめざす彼らの、大会直前の想いをお聴きください。最後には、中桐アナにサプライズプレゼントが…!?今日の出演は、建部壮一郎くん・爲廣千香子さん・橋口万澄さんの3人!このあと、夕方5:35から!
Posted by ギリっとイコ~!! on 2015年7月25日




うまく表示されるかしら…。
月イチで出演されている(た?)ようです。ローカルなラジオ局だからこそできるんだろうなぁ。とっても素敵ー!(と書いて,そういえば私の部活も大昔にFM長野さんに出させていただいたことがあったけど,公演の宣伝のための単発だったので。連続って,やっぱすごいな…!)

さてはて作品です。
勝手なイメージで, 伝統校×偏差値高い=応援すごい という感じを私は持っているのですが,そう考えると丸高さんが応援部を舞台にしたのも納得…!
引き継ぎで「団長は男って決まってる。それが伝統。」というせりふがあって,ずいぶん違和感というか…伝統のために伝統を守ってるなんてヤな伝統だな~と思っていたんですが,それも丸高の何かに実際あるものなのかなと,今ふと思っています。

なんか,縛られてしまって,制限されてしまうようで,実態に即しているとは限らなくて,メンドクサイなって思います。「伝統」って。学校でも部活でも,時間が経ってひと(ソフト)が変わってしまったら同じ名前のハードなだけの違うソフトだよなんて私は思っているのだけど,そのハードに縛られたいソフトもあるよなぁなんてことを考えながら観ていました。応援部とかはきっと特にそうで,そうしたいのに(実際は)そうできないもどかしさとか苦しさとかそんなものが,じわじわ伝わってきました。

そうそう。お芝居を観てて,登場人物がぱちっと手を叩くとそのひとの思惑お伝えタイムになって,伝えたい相手だけに伝えられるのが斬新でした…!いろいろな人の表(実際の行動)と裏(言葉には出さないけど考えていること)を観客が把握できる手法としてこんなのがあるのかーとびっくり。
ただ私はなんでもかんでも言語化してほしいとは思わないので,若干ずるいななんて思ったり。笑

あ。今この文章を書いていて,2005年と2008年に観た二兎社の『歌わせたい男たち』を思い出しました。あれも高校の卒業式をめぐって,男の先生達が女の先生に「君が代」を歌わせようとすったもんだするお芝居なのだけど,「内言」と「外言」に触れていて,思いと言葉について考えさせられたなぁ。でもあれは焦点が女の先生に絞られていたけど,今回は複数人物の内言が絡んでいたから,ああいった構成になったのかなと思います。

ラストの応援は圧巻でした!(え,みなさんあくまでも素は演劇部ですよね!?)と思ったんですが,私の目の前にいたひとは本気で団長でした。若干この時間疲れがあったんですけど,それも吹き飛びました。笑

お芝居の中で「先輩にあこがれて応援部に入りました」みたいなせりふがあって,きゅんときました。そういう気持ちって,とっても大事だなぁって。それって中学とか高校の演劇部とかでも言えることで,私も中学は英語部に入ろうとしていたのに,カッコイイ先輩がいたから演劇部に入ったし(カッコイイはちょっと違うか…。笑),中学のときあこがれた先輩が進んだ高校に私も入りたいって思って先輩を追った。伝統とかなんとか言うけど,そういった気持ちでハードって繋がっていくんだろうなぁなんて,ちょっぴり思いました。

歴史ある丸高だからこそ作れたお芝居なんだろうなと思います。
丸亀高校のみなさん,お疲れ様でしたー!
(ちなみに丸演のみなさんはブログを運営されているようです!2011年からちゃんと途切れず続ていてすごい!ちょっと覗いてみましたが,部員のみなさんも顧問の先生もきちんと携わっているブログです。こちらからどうぞ。)

2 comments :

  1. 丸高演劇部の顧問です。感想ありがとうございます。
    10カ月かけて、ゆっくり熟成してこの形になれた、幸せな作品です。もし県大会、四国大会で負けていたら、ここまでになれませんでした。だからこそ、この感想はとても嬉しいもので、これから丸高演劇部の作品作りのエネルギーになります。みなさんの胸に何かが残る、そんな芝居をこれからも創っていきます。

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    1. >トヨシマノリコさま
      はじめまして豊嶋先生。このブログにお越しくださりありがとうございました。拙い感想で恐縮ですが,実際の作り手の方にお読みいただけて光栄です。
      初めての全国大会でしたので,関東圏以外のお芝居を拝見するのはこの大会が初めてだったのですが,穏やかだけど強さのある作品の中に四国らしさを感じられたような気がします。
      改めて,素敵なお芝居と素敵な時間をありがとうございました(^^)

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