Sunday, November 2, 2014

第31回長野県高校演劇合同発表会 伊那西高校演劇クラブ『千年神社』

(長野県高校演劇合同発表会パンフレットより)

@ホクト文化ホール

作:伊那西高校演劇クラブ
出演:伊那西高校演劇クラブ

東海大三同様,こちらも2004年以来,10年ぶりの観劇でした。『π』という作品で,当時感想を書きかけのままになってしまいどんな舞台だったか覚えていないのですが,巨大階段とお風呂があったのはすっごい覚えていて,(私立,スケール,違う…!)と思ったものです。今回もそのスケールは健在でした。一体どこでどう保存して,どうバラして持ってくるのでしょう。気になります。

3年間,ずっと震災に関係した作品を上演されているみたいです。
なんか…すごいなぁの一言。
当事者でないと,どうしても記憶や気持ちって薄れていきがちだと思うんです。思い出したくない人や,忘れたい人もいるだろうし。私は東京でこの日を過ごしましたが,そこから3月いっぱいは結構非日常で,あんまり思い出したくないです。大学の卒業式があるのかわからない,バス停にいても,いつバスが来るか検討がつかない,電車も動く予定がない。一人暮らしだったので,友達の家に自主避難させてもらい,しばらく一緒に過ごしました。一人でマンションに戻る日は,怖かったなぁ。

「忘れちゃいけない」と言うけれど,忘れないためには痛みも伴う。
痛みを扱うのは,非常に勇気と覚悟がいることです。
それを3年間続けていることが,本当にすごいです。

しかも,このお芝居…全然若い人が出てこない…。
ほとんど出てこない…。
キャストはピチピチ(!)の女子高生のはずなのに!
高校生がおばあちゃんやおばちゃんやるのって,抵抗ありそうな気がするんですが,すごい…。本当におばあちゃんやおばちゃんになっている…。おみそれしました…。
ただ,おばちゃん役の方(役名がわからない。何かにつけてガハハハ~って笑う人)の笑い方がパターンで,本当に心から面白かったり笑いがこみあげてくるのかな?と,ちょっと疑問に思うときもありました。

ただ,私,いろんなところの感想でも言ってるんですが,シャウト系のお芝居が苦手なんです。(ひぃー!)ってなっちゃう。
伊那西は,決してシャウトはしてないんですが,それに近い感じで,ちょーーーーーっと(うぅ…)と弱ってしまいました。すみません…。

今年の県大会はライトカーテンで始まる舞台が少なくて,伊那西も緞帳が上がり切ってからぱっと照明がついていたのですが,この舞台ならそれで正解なんだろうなぁと思いました。
あれは一気に視界に入るから,より一層圧倒されると思うのです。
あ。でもでも,村人が柱を立てようとしている時の神様の動き?振り?がちょっと気になったんですよね…。
盛り立てようとする感じはわかったんですけど,柱が立とうとしているのを払いのけているようにも見えて。もっとこう…立てるのを応援するような動きだと良かったかなと,個人的に思いました。

あと,小道具にびっくり!野沢菜!布であんなにへなへな感が出せるんですね!
質感がよく出ていて,(おぉ~!)と思いました!
贅沢言うと,せっかく野沢菜が出てきたので,どら焼きもモノとしてほしかったなぁ…と思いました。
さらに贅沢言うと,せっかく水道とホースがあるので水が出てきたらさらに素敵だなぁ…と思いました。でもタクシーの運転手にぶちまけるのか。じゃあだめか…。笑

地域性を大事にする気持ちが素敵でした…。
伊那西のみなさん,お疲れ様でしたー!

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