Saturday, September 20, 2014

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県松本美須々ヶ丘高校演劇部『B面セレナーデ純情奇譚』

@まつもと市民芸術館

作:郷原玲
出演:長野県松本美須々ヶ丘高校演劇部

私は郷原先生の時代の人間ではないので(笑)、郷原先生作品は丸子修学館の『K』をYouTubeで拝見したことしかないのです。
(2014.9.25追記。…あれ?『K』ってギリギリ郷原先生作ではない…!?わからない…!どなたか教えてください…。)
(2014.11.3追記。現在の丸子修学館演劇部の方に教えていただきました。『K』は郷原先生作ではありませんでした。郷原先生、作者のみなさま、大変失礼致しました。)

定年間近だったり、現場を離れてしまった知り合いの演劇部の先生が何名かいらっしゃるのですが、その中で次世代の先生が新たにこの地区に赴任されると、あぁこうやって時代は巡っていくんだなぁなんて思います。

郷原先生は、元松本深志の小川先生の教え子と風の噂で聞きました。
教え子が長野県で教員になって、恩師の先生と同じ部活の顧問に…って、素敵なことだなーと思います(郷原先生が当時演劇部員だったかは存じ上げませんが…)。
私も高校の教員免許を持ってますが、本当に使われる予定ゼロなので、うらやましいなぁと思います。

はい、個人的なうらやま話は置いといて、美須々の話です。
(あともし郷原先生の経歴が実際と違ったら本当にすみません……)

美須々というとたかのけんじ先生が長らくいらっしゃり、やはりそのイメージがあるのですよ…。
本日をもって見事に破壊されました。笑

部をマネジメントするひと(顧問)が変わると、こんなにも作品が変わるのか~と思ったのが正直な感想です。
大きな功績を残した顧問の先生が抜けたあとの学校、あるいは大きな功績を残している先生の異動先の1年目ショックの代表を見た感じです。

率直に、良い意味でも悪い意味でも、美須々が郷原先生nizeしているなと思いました。
開始10秒で強く思いました。

1年生の方4名で構成されていたようです。
すごいがんばったんだろうなー!としみじみ思いました。4人それぞれの持ち味がうまく生かされていたなと思います。タッパのある方、色白美人さんなど…見た目も中身も。
初々しさが良い意味で無くて、全体的に安定しているなーと思いました。

舞台装置に関して言うと、ドアが良いですねー。
高校演劇のドアって、ドアノブがちゃがちゃ、のものが多いですが…。足の悪い馨さんへの優しさを感じました。
でもパネルがしなっていて、後半に進むにつれドアが開きづらそうでオロオロしてしまいました。無事幕が降りるまで持ってくれてよかったです…。

そうそう。今期の朝ドラ「花子とアン」では、ここぞというときにいつも雷が鳴るんですよね。このお芝居も、そういうキーとなる音を感じました。雷が効果的というか、うまいぐあいに差し込まれているなーと。
でもレコードの曲は、エピソードも含めちょっとインパクト不足というか、取って付けた感?いや、活かしきれていない感も感じました…。
もっと聴かせても良いのでは?と思ったんですが、意図的にちょい出しだったんでしょうか。

ストーリーのことになりますが、これってぱっと見、涼子ちゃんが主人公だと思うんです。大人や周りの期待を察して、結果、都合の良いように動いてしまう涼子ちゃん。

彼女は、どうなったのでしょう?

見終わった後に、晶ちゃんに持っていかれてる気がして、(あの子はまた都合の良いように使われるのだろうか…)と心配してしまいました。
全部が全部ハッピーエンドだとか、明るい先が見える感じになる芝居は薄っぺらいとは思いますが、晶ちゃんの自己理解があれだけ進んだので、涼子ちゃんにもそういう部分がないとちょっと釣り合わないような気がしました。

それは客が解釈することなのかもしれないのですが、個人的には、「自分の特性をわかっていながら抜け出せない状態だったところから少し抜け出したことを涼子ちゃん自身が気づいた」のを見たかったです。←こっち(観客)からしたら、「あ、抜け出したー」と思うところがあっても、それは涼子ちゃん自身の理解ではないので。

それから演出のことですが、私が開始10秒で「郷原先生nize!」と思ったのは、やっぱりあの身振り手振りです。
いっちばん最初の、担任と涼子ちゃんの演じ分けでは有りに思えましたが、そこから先も徹底的にそれが続いて、(果たして彼女達はふつうの演技ができるのだろうか…) と少し疑問になりました。ふつうのせりふを、ふつうに出せるのかなーと。いろんな表現ができると芝居の幅も広がるだろうなーと、勝手ながら考えておりました。

個人的に、晶ちゃん役の方が美須々っ子っぽい!と思いました。完全に主観です。
きれいな方なのにあんなに崩壊しちゃうから、あの…スイスと日本のハーフの、あの頭いい芸人さんを連想しました。…あ、春香クリスティーンだ!

あと、晶ちゃんのお嬢様時のせりふが棒読みだったり対人スキルのなさだったりから、(めっちゃ発達のひとっぽい!)と思って、職業柄わくわくしてしまいました。すみません…。笑

そんなこんなでたくさん書いたので、ここらへんにしておきたいと思います。
まとまってなくてすみません!中信地区に新たな風が吹いた!って感じです。

美須々のみなさん、お疲れさまでしたー!

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