◇STAFF
監督:トッド・フィールド
脚本:トッド・フィールド/トム・ペロッタ
製作:トッド・フィールド/アルバード・バーガー/ロン・イェルザ
音楽:トーマス・ニューマン
◇CAST
ケイト・ウィンスレット/パトリック・ウィルソン/ジェニファー・コネリー/ジャッキー・アール・ヘイリー 他
(2015.5.2 GYAO!で鑑賞)
いつか観たいいつか観たいと思っていた作品のひとつ。たまたまGYAO!で配信されているのを見つけて,鑑賞しました。“ケイト・ウィンスレットと言えば『タイタニック』”…。私もずっとそう思っていたニンゲンでした。この作品は『タイタニック』から10年弱の作品ですが,当時よりぐっとキレイになっていました…。はぁ。(溜息)そう,ケイト見たさに観ました。
DVDのジャケットがあんなの↑なので,ドロドロしたお話なのかと思いきや,性犯罪者のロニーと元警官のラリーのサブストーリーなんかもかなり濃くて,みーんな含めてリトル・チルドレンなんだなぁーとしみじみ思いました。
一番ぎゅぅ…と来たのは,「ボヴァリー夫人」の読書会でサラが感想を求められるシーン。ヒリヒリしました。でも,“枯渇”とか“不幸な人生への拒否”というようなワードはハッとさせられたというか…。ボヴァリー夫人のことも自分自身のことも肯定するというか,受け止めるというか,そんな感じがしました。「ボヴァリー夫人」,読んだことないけど…(´`)笑
役所広司とか小松菜奈が出てる映画『渇き。』もタイトルで気になっていて,これもいつか観たい作品のひとつなのだけど,この…水分というか潤いを欲するのって本能なんだろうなーとも思います。そして本能による行動って,力強いなと感じました。
あと洋画だから当然なのだけど,外国の生活ってやっぱりアコガレ…☆
広い家!広い部屋!洗濯室とか!ほしいぞ洗濯室!靴のまま家に上がるのは嫌だけど,いいなーって思います。はい。それだけ。笑(もちろん,もし私の家に洗濯室があったら,ちゃんと洗濯室として使いますよ…。笑)
大人がとっちらかってる分,子どものルーシーとアーロンがピュアで癒されました…(´∇`)
ふたりとも若干のこだわりがあるあたりが,生々しくてよかったです。例えばルーシーはバギーやチャイルドシートに乗りたがらないとか,お昼寝しないとか。アーロンはお気に入りの帽子をプールでもかぶっているとか。いやぁ…,ちょっとわくわくしちゃうポイントでした。笑
サラがブラッドに夢中になっていくにつれてルーシーは放置されがちになるのですが,それでもお留守番のときにはママにプレゼントを作りたいとか,ママが帰ってきたらそれを真っ先に見せたい・渡したいという純粋な母子関係もぐっと来ました。そうだよねぇそうだよねぇって。だから最後,サラの行動にブレーキをかけたのもルーシーだったんだろうなと。多分ブラッドは,アーロンが恋しくて行動をストップさせることはないんだろうな。ここは母性と父性の違いなんだろうと思います。
そしてそして例のロニーですが,私は『がんばれ!ベアーズ』とか観たことなかったので,ジャッキー・アール・ヘイリーのお芝居を観るのは今回が初めてでした。ぎゃー!なんて気持ち悪いのーーーーーーーー!!!!!容姿で気持ち悪かったので,すごいなぁと思いました(笑)。普段はどんな感じの方なのかしら…。彼が出所して,変わりたいと思っているのかいないのかよくわからんですが,やはり本能には逆らえないという箇所がいくつかあって,(うぐぐ…)と思いました。デートの最後の車中とか。おいおいまじか,みたいな。笑 同時に,あの年になってから人生を修正していくことの難しさを強く感じました。
私はてっきり,ラストで出くわしたサラとかルーシーがロニーに殺されてしまうのかと思っていました。アグレッションが外に出るんじゃないかなって。でも実際は内へ内へと行っていたので,彼は本当に母親に溺愛されていたし,していたんだろうなと思いました。共依存というか。でもそれじゃだめだとどこかで思っているから,逆方向の幼い子に目が行っていたのかな~。
あと細かいとこですが,下着のチョイスが(…あぁぁ!)と思いました。彼らしかったです…。笑
きれいな終わり方ではなくて,サラやブラッドはそれぞれの場所でパンチを受けて夢から醒めたようになるし,ロニーやラリーはそれぞれの一方方向の思いが自浄されていくような感じ。
次の一歩をどう歩み出すかは自分次第なのだと,しっとり伝わってきたような気がします。
そうそう。この映画,ナレーションがあってびっくりしました。でも,誰にも肩入れしないというか中立的な位置から物語を見るにはそういうひとが必要だったのかなーなんて思うと,効果的だったのかも。字幕の日本語がいかにも翻訳!って感じだったけど。笑
これを観て,『愛を読むひと』も観たくなりました。ケイトの,生の手触りのあるお芝居が心に残る作品でした。
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