Sunday, July 3, 2016

『大和和紀 画業50周年記念原画展』

@東武百貨店池袋店

私,20代。 大和和紀が,好きです。

……というと,同い年の人には「誰?」って言われます。へたすると30代40代の男性とかにも「誰?」って言われます。

「『はいからさんが通る』とか『あさきゆめみし』の作者です!!!!!!!!!!!!!」

と言って,画像を見せると,「あぁ~……?」と言ってもらえたりもらえなかったり。笑


私と大和和紀の出会いは中学生の頃。なんでか忘れちゃったけど,ある日実家に行った時,母方の叔母から『はいからさんが通る』の単行本をもらったのです。もらった直後は昔の漫画の絵が受けつけなくてすぐに読めなかったけど,読み始めたらがーっとハマってしまったのでした。夫が亡くなった時に白い喪服を着る文化もこれで知ったし,小石川という地名を知ったのもこの漫画でした。

そして数年後,高1の春休み。これもなんでか忘れちゃったけど,顧問を訪ねに高校の国語科研究室にいたら,それまで一回も話をしたことがなかった異動する女の先生が,『あさきゆめみし』の単行本を全巻あげると言い出したのでした。「えっ?」とうろたえていたら,顧問が1巻の底?の部分に「カサハラ」と私の名前をマジックで書いてしまったので,譲っていただくことに。とりあえず『源氏物語』の流れはこれで勉強しました。

その2作で大和和紀にハマったので,私が高校生の時に発行された1冊まるまる大和和紀の雑誌「大和和紀DREAM」全6巻を買い,そこで『ヨコハマ物語』に出会いました。あの和と西洋が入り混じるキラキラして大きく変動した時代がとても魅力的でした。

現代の漫画もいいけれど,このひとが描く華やかな世界観に,私はすっかりやられていたのでした。

その原画展とあらば!!行かねば!!!!!
ということで,エルサ先輩と出かけてきました!!!!!

もう,うっとり!!!!!
このアナログ感,たまらなかったです~~~~~。
今はもうデジタル全盛期で,この間行った『セーラームーン展』でもデジタル処理されてるものがいくつかありましたが,大和和紀は違う!今も昔もオール手塗り!!!塗り作業を映像で見られるコーナーもあったのですが,ほんっとーに細かい作業。特に『あさきゆめみし』はたっくさんの着物が出てくるのですが,それの柄とか。気が遠くなる細かさ。私だったら力の加減へたくそで,ぶしゃってしちゃいそう。本当に丁寧で,プロの仕事をのぞき見できたような気がします。カラー原画はもはや芸術の領域でした。
『はいからさんが通る』は,カラーの袴がかわいかったです~。私の大学院修了時の夢ははいからさんのような矢絣の着物と袴を着ることだったのですが,叶わず散りました。悲しかったですが,紅緒さんがかわいいので乗り越えて生きていきたいと思います…。笑
あと『ヨコハマ物語』のカラー原画は重厚な感じがよかった。最近の絵は,線が柔らかくなっていたり表情が豊かになっていて,大和和紀の作風の変化も感じられました。

そしてびっくりしたのが,大和和紀の作品年表。せんきゅーひゃく何年に何の作品を書いていたか…って年表なんですが,同じ時代に複数本描いてるんですね…。『あさきゆめみし』とか10年くらい描いてたんですね…。衝撃…。24時間漫画家だったこともあったようで。プロってすごい…。

華があって,キャラクターへの愛が感じられて,少女漫画なのに日本史の史料に出てきそうで,とにかく見惚れちゃう絵ばかりでした。大和和紀の作品がますます好きになりました。
一緒にわーわーきゃーきゃーしてくれた先輩,ありがとうございました…。また読み返したいです。大和和紀作品。


(余談ですが。『あさきゆめみし』の原画を見ながら,エルサ先輩は「源氏って相当な愛着障害だよねー」って言ってました。わぁ…。それすごい合点がいく…。そしてそれに巻き込まれた女達よ…。でもって玉鬘を見つけた時は,思わず「あー私ー」って思いました。笑)

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