Saturday, November 7, 2015

映画『劇場版 MOZU』

◇STAFF
監督:羽住英一郎
脚本:仁志光佑
原作:逢坂剛
音楽:菅野祐悟

◇CAST
西島秀俊/香川照之/真木よう子/池松壮亮/伊藤淳史/杉咲花/阿部力/伊勢谷友介/松坂桃李/長谷川博己/小日向文世/ビートたけし

製作国:日本
公開:2015年
上映時間:116分

(2015.11.7 劇場で鑑賞)

観てきました観てきました~!『劇場版 MOZU』!!!
『MOZU』Season2の最終話で予告が出た日から楽しみにしてました。
公開初日に映画館に行くなんて,もしかしたら初めてかもしれません…。それだけこの作品にどっぷりはまってしまったんだなーと,自分でも再認しました。

私はそこまで多くの映画を観たことないのですが,こんなに圧倒的なスケールの映画は初めてです…。どひゃー。
普段はお芝居ばかり観ていて,“演劇である必然性がある舞台を観たい”と常に思っているのですが,この作品は海外ロケの映画じゃないと成し得ない表現だったなーと思います。テレビドラマの枠には収まらない,重厚な画ばっかりでした…。

なんか,観終わって,
(あれ?結局どうなった??)
という感じがあって,劇場版によって見えた部分もあれば,そうでない部分もあって。でも改めて劇場版のwebサイトを見てみると,あえて余白を残して,無限ループになるようなつくりにしてあるようで…。混沌とした部分が残るところも含めて『MOZU』なんだなと思うことにします。
←いやでも本当に,シリーズ全体のあらすじを追おうとするといろいろありすぎてついていけん!ってなるので,倉木の,この瞬間のhere and nowにどっぷりしよう~と思って作品を楽しみました。

ペナム共和国にやってきて,高柳がいるでかい船をどーんと見上げている倉木の画を観て,改めて,(なんでこの人こんなところにまで来たんだろう…)と思う自分がいました。笑
妻の真相,娘の死の真相のためなら,本当に身一つでどこまでも行ってしまうんだなと思うと,この人怖いもの知らずというか。本当に,怖いものなんて何もないんだろうな。

今回特に素敵だな~と思ったのが,杉咲花ちゃん。Season1のときから輝いてるなーと思っていたのですが,この子本当に,声でもノンバーバルなところでも感情がびしばし伝わってくる女優さんで魅力的だなと改めて感じました。事務所を権藤が奇襲してきたところとか,ペナム共和国で解放されたあたりとか。お父さんに嫌気は差すけど,それでもやっぱり大切に思っている10代の女の子らしさが出ていて,観ていて愛おしかったです…。はわぁ…。

そうそう。その大杉さん。香川照之も素敵だったー。胸がときめきました。エンドロールはSeason1と2の良いシーンを集めた映像だったのだけど,Season1のサルドニア共和国の子を抱えてガラスの壁ガシャーンって割って2人で脱出した直後にどかーんってなったシーンが含まれてて,改めてこのひと“子ども”を守ってる姿がいいよね…って思いました。サルドニア共和国の子守ったり。ペナム共和国の子と自分の娘守ったり。いいね…。笑
きっと娘からしたら,約束守らないし自分勝手だし嫌なお父さん!って感じだと思うのですが,そのがむしゃらさというか一生懸命さというか,そういうところが私の胸を打ちます…。
あとラストの,美希とゴハン食べてちょっとお酒回ってるところも良かったです。我々視聴者も含め誰も突っ込めなかった「倉木のことが好きなんだろ」って美希本人に聞けちゃうのも,あのひとだからこそだなと思うと,いいポジションのひとだわ…と思います。

あと香川照之とは別の意味で素敵だったのが長谷川博己!ちゃんと外国でも「チャオ」してくれたので安心しました♡
カーチェイスのシーンで仮面を取って倉木にごあいさつ…のところは,愉快で愉快で笑いこらえるのに必死でした。何あれ何あれ何あれ!(´艸`)超ぶっとんでるひとだけど,「さすが俺の倉木」とか倉木のこと大事にしてるし。火とかシチュエーションつけて血みどろの倉木の写メぱしゃぱしゃ撮ってるし。しかもその携帯倉木に渡してるし。何したいの,みたいな。笑
最後らへんでこのひとのモノローグが出てきたのは意外でした。でも倉木とおしゃべりしてるので,まさか天国での会話なのか!?と思ったんですが,またそれも違ったみたいで。しかしなぜ裸足だったのか謎で,でもこのひとだからいっか…みたいな感じで見守ってました。

そしてやっぱり真木よう子にきゅんきゅんしました…☆久しぶりに倉木に会うときの表情とか,最後大杉とのゴハンのシーンで,空席(倉木の席)を見つめる目とか!もう,なんて切ない目をしているの!!!
あと人質にされてるめぐみ(花ちゃん)と話すシーンも印象的で,「(お父さんと会えなくて)寂しくないの?」と聞くめぐみに「大人だから」と返す美希がこれまた愛おしかったです。「お父さんは家族を裏切ったりしないよ」みたいなせりふの,「~よ」っていう語尾とか,相手のことを思いやっている話し方ということがじんわり伝わってきて良かったなぁ。
あとあと,雨の中倉木にもたれかかる美希とか!ギャーッてなりました。心の中で。あぁぁぁ。しかももたれかけさせておいてフイッと行っちゃう倉木さん何なんですか…。あのひと目的に向かってまっしぐらで,あとのことはほっとんど気にしてないから罪深すぎる…。←

あとは悪役の松坂桃李くんがよかったけどそれに負けないくらい池松くんもやっぱりよかったとか,小日向さん死ぬの早すぎるとか,エレナ役の子かわいかった(そして知的障害というふんわりした説明で終わってよかった。自閉も入っていると思うけど。)とか,いろいろ,いろいろありますが,最後の最後のシーンで倉木が電話に出て「倉木だ」って言うところの表情にノックアウトされすぎたので,もういいです…。何あの表情…。ときめきすぎる…。笑


(『MOZU』は絶対夜に観る映画だ!)と思っていたのでレイトショーで観て正解でした。血みどろな映画でしたがその分超見応えがあって,満足満足…。上演時間を知ったときに意外と短いなと思ったんですが,ちょうど良い尺でした。
あぁー。本当に映画館で観るのにふさわしい作品でした…。最近のテレビドラマは甘くみてたのですが,『MOZU』シリーズは映像だからこそはまったなと思います。TBSとWOWOWの本気を存分に楽しめました。まんぞくー!

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