Sunday, September 21, 2014

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県松本蟻ヶ崎高校演劇部『Nippon, cha cha cha!』

@まつもと市民芸術館

作:日下部英司・長野県松本蟻ヶ崎高校演劇部
出演:長野県松本蟻ヶ崎高校演劇部

今回穂高商業高校さんのお芝居は拝見できなかったので,私の中ではこれが地区大会最後の作品。
地区大会なのに,なぜか3回目の観劇…!(ちなみに今までの感想はこちら。)

そう。3回目なんです。
なんですが,蟻高の敷地の外で観るのは,これが初めて。

そして今回感じたのです。
(この作品って,もしかして小さい箱用の芝居なのでは…)と!

コンパクトな芝居だから,コンパクトに見えるようにパネルや幕を使うのは大事なことだと思います。例えば今回の地区大会で言うと,木曽青峰明科南農も,コンパクトに分類される作品をやっていたと思います。
そう見える努力ももちろん必要なんですが,もしかしたら箱に合う芝居を作ることも,どこかで必要なのかもしれない…と感じました。
でも,それはあくまで「大会」として見たときの話であって,上位大会へ行くための評価を得るための見方であって,「この作品はもともとこうで,たまたま今回の会場が広かった」というスタンスを貫くなら,それはそれで良いと思います。
それでも,短い時間でパパっと場面が変わってパっと照明が点くことが魅力でもある作品だと思うので,オペレーションに苦労する会場なんだろうなという印象は受けてしまいました。

この作品が小さい会場向けなのではと思った瞬間が,他にもありました。
蟻ヶ崎のHRの時間です。
前回同窓会館で拝見したときは,「沖縄の高校生はどこに修学旅行に行くんですか?(←確かこのせりふだったはず。違ったらすみません。)」って質問している裏には,隣の席の生徒が「お前聞けよ」的な催促を入れてるから,という流れがあったことに気づけてとても楽しかったのですが,あの劇場の距離だとまず気づけない…だろうなぁと思います。
聞かせたいせりふと発するせりふは必ずしもイコールではないのですが,この距離があることで,置いてきぼり感もちょっと感じられたんです。舞台で流れる時間と,客席に流れる時間のスピードが違う気がして。
あと普天南の方。多分,審査員席より前で観ていた人は,部員1が上に乗られてフラッシュバック起こした瞬間に気づけないのでは…と思います。目線の問題で。(初見の人からすると,気づいたらストップモーションになっている気がする。)
予想はしてましたが,せっかくのシーンなのに顔が見えなくて残念…。前後のチームを入れ換えた方が良いかも。なんて思いました。
→なので再度主張。多分,近くで観た方が面白い作品です。これ。

さてパンフレットを見てみると…
はっ,名前が!役の名前が変わってる!(゜ロ゜)
もともと創作作品らしいキャラクターの名前がついていたんですが,シンプルになってました。でも,たとえば「安達祐実」って書いてあるより「福島からの転校生(安達)」の方が,確かにわかりやすいかも…。
こういう,一人の人間が複数の次元の演じ分けをするときって,表記が大変そうだなぁといつも思います。

前回観ていて,肉まんのくだりがわかりにくかったのですが,今回は一回観た助けがあってか,わかりました。トランスフォームBさんがニヤリとAさんを見てから「6個」って言うから,わかりづらかったんだろうな,前回。
見ちゃうと,関係性ができちゃうから。見ないなら,「私は私,あなたはあなた」だなーって確かに思うんですが。でもこの作品のことを考えると,見て(相手の存在や主張を知っている上で)「6個」って言うから意味があるのかなとも思います。

あと,「普天間南高校の人ですよね」からの拳銃,私はぱんつの色が何色なのかとてもドキドキしながら見ていました。(へんたいではありません。しんぱいだっただけです。)
…が!右(舞台奥)から出てきたので安心しました!(笑)
そうだよね下平くん右利きだよね…。(た,たしか!)

そしてそして,今回一番おおっと来たのは,普天間南の子がテレビに出てて,部長?副部長?が橋本進次郎に向かって怒鳴って黙らせる最後の一言!(全てがぼんやりした表現でごめんなさい!)ドスが効いてて非常によかった。ぐっときました。

また,講師の大島先生は,「パーソナリティーをもう少し観たい」と仰っていましたが,私も本番中,ワークショップのシーンを(あの子たちって今何考えてるのかなぁ)なんて思って観ていました。
というのも,舞台上で演じ分けている以上,その上に素の自分がいるんじゃないのかなと思うんです。だから本当にその役になりきって舞台上にいるというよりは,その素の自分が舞台上でA面B面を演じ分けているんじゃないかと思って。あとやっぱり,そのキャラクターを味付けするようなせりふが少ない役は,あんまり個が立たなくて,それで(あの子今何考えてるのかな)って思ったのかな。うまく言えないですが。

さらに大島先生は「必然性のある黒なのか」と尋ねていましたが,私からしたらずいぶん舞台に色がついたんじゃないかと思います。服で…。
日下部先生のこれまでの作品は,積極的な黒というより逃げの黒(とりあえず黒。「とりあえず生」みたいな…?ちょっと違うか。)という使い方をしているように私も見ていたんです。セットも黒,衣装も黒+αなものも何作かあったので。
それと比べたら,衣装で色味はついたなーと思います。(普天間南の部長役の方の衣装が変わってたけど,赤と白のボーダーって意外と強いな…とも感じましたが。)
でも小さい箱(みんなが使いまわすやつ)とかは,考えても良いのかも。まつもと市民芸術館は床が黒なので,本当に真っ黒に見えるんですよね。他の会場に行ったら,その使いまわすやつの黒が映えるのかもしれないけど,「この会場」として見た時に合うかどうかも,戦略のうちなんだろうなと思いました。

あー!あとあと!これは蟻高の問題じゃなくてアナウンスの問題で,
私すっっっっっごく疑問なんですが,終演後に「○○高校による『××』でした」ってアナウンス,あれ必要なんですか?昔はなかったのに。幕間講評がなくなったからあのアナウンス入れて締めてるんですか?
今回みたいに,終わってないのにアナウンス入れちゃうと作品ぶち壊しになっちゃうと思うしくどいので,そのまま終わりでも良いのでは?と,強く思いました。

3回目ということで他の高校の感想と比べて切り口が全然違っちゃいました…。3回目だからこその感想です…。

きっと,諏訪地区の茅野とか,大きな力を持った先生が異動された後の高校の1年目って勝手も変わるし,いろいろ大変なことが多いんだろうなと思います。
その中で無事幕が上がって,無事降ろすことができたのがすごいなと純粋に感じました。

そして本当に,この芝居に携わっているみなさんにこそ,沖縄に行ってもらいたいです。
高校生のうちに行けなくても,いつか。

重厚な作品でした…。
蟻高のみなさん,お疲れ様でしたー。

(つけたし。
終演後,自分の母校の現顧問探しで会場の裏に回ったんですが(笑),一世代上の蟻高のOGの方が複数名でいらして,とっても素敵だなーと思いました。
『花を摘む』『ひとりぼっちの南吉か』に出ていらしたあたりの方々!お顔でわかりました!

多分あのOGさん達は今の部員さんと直接関わっていらっしゃらないと思うのですが,あんなに複数人で地区大会に来てくれる部活ってうらやましいなーと思います。押し付けのOBOGの訪問はしたくないなーと思いますが,できる範囲で私も現役の子たちを見守れたら良いなと,彼女たちを見て思いました。
OGさん達が無事現役生や顧問の先生とお会いできたことを願います…。)

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県田川高校演劇部『ぬけがら』

@まつもと市民芸術館

作:佃典彦
出演:長野県田川高校演劇部

文化祭公演でも同じ演目で拝見しましたが,(めっちゃ成長してる…!)ということが,幕開き5秒で感じられました。
(ちなみに文化祭公演の感想はこちら。)

前回拝見して,
・顔が見えない(照明のもんだい)
・反応が見えない(力動のもんだい)
・設定が見えない(舞台美術のもんだい)
…と,結構辛口な感想を述べてしまいましたが(でも率直な感想),
今回はビフォーアフターでこれらの課題を見てみたいと思います。

①顔が見えない(照明のもんだい)
何を隠そう会場が劇場なので,これはほぼクリアできていました。前髪なども見やすくしていたかな?と思います。


③設定が見えない(舞台美術のもんだい)
先にこちらのお話を…。
幕開き5秒で成長が感じられたというのは,紛れもなく舞台美術からです。
前回は間取りがめっちゃくちゃ…という印象だったんですが,ちゃんと県営住宅に見えましたよ!「冷蔵庫は台所にあるものじゃないの?」「洗濯機は水回りの近くにあるものじゃないの?」とも思っちゃいますが,作品の構造上仕方なし…なのかな。本棚とかがありそうな家じゃないもんな。あるとすれば洋服ダンス的なもの…?
(HATACHIの洗濯機…。こういうの好きだよ…。)

メインの部屋と卓二郎のベッドがある部屋の仕切りに障子が入ることによって,「物理的には距離が近いけど舞台上では聞こえていない」という状況も見えやすくなりました◎

あと扇風機いいですね。

祭壇はもう少しかもかも…。お盆とかに実物の祭壇を見るチャンスがあったかと思うのですが,他が良くなってきた分残念!

ベランダのもやもや感は面白かった!あれ,普通のあみあみじゃないです…よね?何使ってるんだろうー。気になる。

あとあと,文化祭の時は「2005年くらいの話」と聞いていたんですが,今年の話!という主張が2枚のカレンダーから激しく伝わってきました。強制手段ですね…。笑


②反応が見えない(力動のもんだい)
さて,これについてお話したいと思います。

前回拝見して最もがっかりだったのはこの部分(演劇なのにもはやせりふの一方通行を見せられている,という感じでした)。だったのですが,ずいぶんよくなったなぁと思います。ダラダラしていたものも,ちゃんと1時間に収められていて安心しました。

ただ,講師の山上先生も触れていましたが,慣れすぎて聞き取りづらくなってしまったのは確かだと思います。特に女性陣の滑舌が全体的に悪かったのが残念。

それから,「間」について。
冒頭で卓也がハンコをついて,父たちがざわざわ言い始めるところ。あの言い始めをもう少し待ってほしかった!
間は,見せたいところを引き立てるものです。詰めれば逆に流してしまうもの。
見せたいところで,しっかり見せられなかったかなーと思いました。


その他の話をすると,
先ほど女性陣の滑舌について話しましたが,同じく女性陣の皆さん,役の年齢に沿っているように見えなかった…。
これは文化祭公演でも感じたのですが,あまりこの二か月で大きな変化が見られなくて,私は物足りなかったです。みんな,「高校生」に見えて。40代のおばさんらしさ,20代の若くてキレイな母さんらしさ,母親になりきれない40代の女子らしさ…。そういうのが見えれば,よかったかな。
葬儀屋さんはせりふの癖があるように思うので,もっと自然に出してもいいかも…。

あと,音響の話で,
これも文化祭公演から思っていたのだけど,場転と蝉の声以外,正直なくてもいけそうな気がします。あ,あとフラダンスの曲が必要か。
「エンダ~…!」の曲とか,かなり取ってつけた感があるので,何が必要か精査して良いと思いました。

あぁっ,さらに,フラダンスに関して!
もう少し手先まで神経が届くと良いなぁーと思います。これも文化祭からの課題かも。一度鏡の前で踊ったり,自分達の踊りを撮影して,客観的に見てみると良いかも…。


作品の話とは逸れますが,今回久々にがっつり,ほぼ全ての高校を拝見し,私が高校演劇に魅せられたのもこの田川高校がきっかけだったなーということに,改めて気づかされました。
2001年に『神々の国の首都』を観ていなかったら,今日も会場に足を運ばなかっただろうなと思います。この学校は,私の高校演劇の原点だなと思います。

それに気づかせてくれた現役の田川のみなさん,ありがとうございました。お疲れ様でした。

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県豊科高校演劇部『道化師~Do you key see?~』

@まつもと市民芸術館

作:ドライス=ナック
潤色:長野県豊科高校演劇部
出演:長野県豊科高校演劇部

豊高といえば,『赤鬼』『ちゃんとした道』『ファントム・ペイン』なんかで,「ちょっと時間をオーバーしちゃうけど,オープニングにインパクトがあって楽しそうに芝居している学校!」という印象が強くありました(ほめてます!)。
本当に,他校の友人と会って昔の話をすると,今でも「『赤鬼』よかったよねー。」という話が出ます。そう考えると,芝居というものはおそろしいくらいの影響力を持つものです。

さて今回は!
ファンタジー路線!
穂高商業の『きこえるかい』を彷彿させるような舞台でした…。
でも,講師の大島先生が仰っていたように,確かにキャラクター設定が破綻しているかもしれない…。

カトレアさんのキャラクターも講評でお話がありましたが,なぜそこに興味を持つ人なのか,普段どんな生活をしている人なのか,すんごい謎でした。
あとドレスがものすごく歩くの大変そうで,転んでしまうのではとひやひやしてしまいました。ご無事でよかった…。

あとネズミが神様にいろいろ問うものなのだろうか…。信仰深いネズミだな…。と思ったり。
そして,ネズミのカペラさん役の方の語尾伸びと,ミュージカルのような手の動きは気になってしまいました。そこだけ他の演技と比べて浮いている感。そういう演出だったら,もう少し工夫がほしかったなぁと思いました。

五十嵐さん…のテンションを観ていて,ふとアニメ『今,そこにいる僕』のハムド様を思い出しました。彼もとんでもない独裁者なのです…。

はっ,それから,ライアンは物を落としすぎでは…!特にカバン落としすぎでは…!(これは演出の問題)

舞台装置のことも講評で言われていましたが,私も「ただ置いた感」がしたのは否めませんでした。
それよりも,何か工場(ですよね?お城?いや工場?)をイメージできるものがあるとよかったなと思います。
ラストのビギーvsパンゴのところで平台が使われるのかと思いきや,あっという間に飛び越えてしまったので,空間性がわかりにくくなってしまいました。舞台空間の使い方がはっきりできるともっと良いなと思います。

せりふには書かれていないけど,そこで何も言わなかったりリアクションがないのはちょっと変…というシーンも,全体的に多かったです。そこにいる必然性が見えにくいシーンも。
これは演出でカバーできるところもあると思うのですが,やっぱり脚本の問題も大きいと思うので,今回いくつかの高校の感想でも書いていますが,良質な脚本に出会うことを望みます!
豊高さんは作品選びが上手い学校だと思うので,期待しています!

豊高のみなさん,お疲れさまでしたー。

Saturday, September 20, 2014

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県南安曇農業高校演劇部『オカマが来たりて笛を吹く』

@まつもと市民芸術館

作:鈴見仁
出演:長野県南安曇農業高校演劇部

初!南農!(3回目の出場とのことですが、私は初めてだったので)
かつて大町とか、穂高商業信濃むつみ、第一が久しぶりにor初めて出場したときの舞台を観ているんですが、やっぱり新しい高校の参加ってすごく刺激になって良いですよね!
ぜひ毎年出場してほしいです(´∇`人)

そして…

タイトルで判断しようとしてきた私がばかでした…。

お、面白かった…。

ていうか…今回観た11校で、裏ベストかもしれない…。

マリさん!
マリさん!!!
めっちゃ素敵……!

マリさん役の方は南農で何をお勉強されているのか、すごく気になっちゃいました(笑)

オカマ役を女の人がやるのが斬新すぎる…。
でもご自身の身体的特徴をうまく生かしているキャスティングだった…。
(「あんた脚短いのよ!」みたいなせりふとか。もう何も言えない…。)

最初マリさんが出てきたときは、体のバランスわるわるで、(なんだか気持ち悪い…)と思っていたんですが、オカマだからですよね。肩パッドですね…。
せりふ回しも自然というか、ほぼ素なのではと思うくらい(笑)。
「はてな?」とか「うふっ」とか、普通そんなの言語化しないでしょというようなせりふもすんなり聞けてしまうから、マリさんすげぇと思いました。

和也もがんばってるのが伝わってきました…。マリさんとの掛け合いがよかったなぁ。

マリさんが中毒性のある魅力をお持ちだったぶん、みきちゃんがちょっと薄かったかもしれないです。
和也が「かわいいみきちゃん」と説明していたので期待していたんですが、衣装が中学生高校生ぽくて、イマイチだったかも。
何歳の彼氏彼女なのかがわからなくなっちゃいました。

そうそう、衣装と言えば、マリさんもみきちゃんも靴下やタイツだったので、走りづらそうだなーと思ってみてました。
たとえばラグとか敷いてあったら違ったのかな?

あと舞台装置ももう少し工夫できただろうなと思います。みなさん高校生なのでなかなか1Kって馴染みのない部屋だと思いますが、賃貸の広告とか一人暮らしのインテリアとかの雑誌を見て研究できると良いですね。

ラストは(そうきたか!)と思いました。
みきちゃんのマリさん化というかデジャヴュ!面白かったです。

マリさん役の方は、ぜひその容姿を活かしてください!(笑)ファンになったので、個人的に応援しております!(笑)

南農のみなさん、お疲れ様でしたー!

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県松本美須々ヶ丘高校演劇部『B面セレナーデ純情奇譚』

@まつもと市民芸術館

作:郷原玲
出演:長野県松本美須々ヶ丘高校演劇部

私は郷原先生の時代の人間ではないので(笑)、郷原先生作品は丸子修学館の『K』をYouTubeで拝見したことしかないのです。
(2014.9.25追記。…あれ?『K』ってギリギリ郷原先生作ではない…!?わからない…!どなたか教えてください…。)
(2014.11.3追記。現在の丸子修学館演劇部の方に教えていただきました。『K』は郷原先生作ではありませんでした。郷原先生、作者のみなさま、大変失礼致しました。)

定年間近だったり、現場を離れてしまった知り合いの演劇部の先生が何名かいらっしゃるのですが、その中で次世代の先生が新たにこの地区に赴任されると、あぁこうやって時代は巡っていくんだなぁなんて思います。

郷原先生は、元松本深志の小川先生の教え子と風の噂で聞きました。
教え子が長野県で教員になって、恩師の先生と同じ部活の顧問に…って、素敵なことだなーと思います(郷原先生が当時演劇部員だったかは存じ上げませんが…)。
私も高校の教員免許を持ってますが、本当に使われる予定ゼロなので、うらやましいなぁと思います。

はい、個人的なうらやま話は置いといて、美須々の話です。
(あともし郷原先生の経歴が実際と違ったら本当にすみません……)

美須々というとたかのけんじ先生が長らくいらっしゃり、やはりそのイメージがあるのですよ…。
本日をもって見事に破壊されました。笑

部をマネジメントするひと(顧問)が変わると、こんなにも作品が変わるのか~と思ったのが正直な感想です。
大きな功績を残した顧問の先生が抜けたあとの学校、あるいは大きな功績を残している先生の異動先の1年目ショックの代表を見た感じです。

率直に、良い意味でも悪い意味でも、美須々が郷原先生nizeしているなと思いました。
開始10秒で強く思いました。

1年生の方4名で構成されていたようです。
すごいがんばったんだろうなー!としみじみ思いました。4人それぞれの持ち味がうまく生かされていたなと思います。タッパのある方、色白美人さんなど…見た目も中身も。
初々しさが良い意味で無くて、全体的に安定しているなーと思いました。

舞台装置に関して言うと、ドアが良いですねー。
高校演劇のドアって、ドアノブがちゃがちゃ、のものが多いですが…。足の悪い馨さんへの優しさを感じました。
でもパネルがしなっていて、後半に進むにつれドアが開きづらそうでオロオロしてしまいました。無事幕が降りるまで持ってくれてよかったです…。

そうそう。今期の朝ドラ「花子とアン」では、ここぞというときにいつも雷が鳴るんですよね。このお芝居も、そういうキーとなる音を感じました。雷が効果的というか、うまいぐあいに差し込まれているなーと。
でもレコードの曲は、エピソードも含めちょっとインパクト不足というか、取って付けた感?いや、活かしきれていない感も感じました…。
もっと聴かせても良いのでは?と思ったんですが、意図的にちょい出しだったんでしょうか。

ストーリーのことになりますが、これってぱっと見、涼子ちゃんが主人公だと思うんです。大人や周りの期待を察して、結果、都合の良いように動いてしまう涼子ちゃん。

彼女は、どうなったのでしょう?

見終わった後に、晶ちゃんに持っていかれてる気がして、(あの子はまた都合の良いように使われるのだろうか…)と心配してしまいました。
全部が全部ハッピーエンドだとか、明るい先が見える感じになる芝居は薄っぺらいとは思いますが、晶ちゃんの自己理解があれだけ進んだので、涼子ちゃんにもそういう部分がないとちょっと釣り合わないような気がしました。

それは客が解釈することなのかもしれないのですが、個人的には、「自分の特性をわかっていながら抜け出せない状態だったところから少し抜け出したことを涼子ちゃん自身が気づいた」のを見たかったです。←こっち(観客)からしたら、「あ、抜け出したー」と思うところがあっても、それは涼子ちゃん自身の理解ではないので。

それから演出のことですが、私が開始10秒で「郷原先生nize!」と思ったのは、やっぱりあの身振り手振りです。
いっちばん最初の、担任と涼子ちゃんの演じ分けでは有りに思えましたが、そこから先も徹底的にそれが続いて、(果たして彼女達はふつうの演技ができるのだろうか…) と少し疑問になりました。ふつうのせりふを、ふつうに出せるのかなーと。いろんな表現ができると芝居の幅も広がるだろうなーと、勝手ながら考えておりました。

個人的に、晶ちゃん役の方が美須々っ子っぽい!と思いました。完全に主観です。
きれいな方なのにあんなに崩壊しちゃうから、あの…スイスと日本のハーフの、あの頭いい芸人さんを連想しました。…あ、春香クリスティーンだ!

あと、晶ちゃんのお嬢様時のせりふが棒読みだったり対人スキルのなさだったりから、(めっちゃ発達のひとっぽい!)と思って、職業柄わくわくしてしまいました。すみません…。笑

そんなこんなでたくさん書いたので、ここらへんにしておきたいと思います。
まとまってなくてすみません!中信地区に新たな風が吹いた!って感じです。

美須々のみなさん、お疲れさまでしたー!

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県松本深志高校演劇部『この籠の中で』

@まつもと市民芸術館

原作:長野県梓川高校放送部「漢字テストのふしぎ」
脚色:長野県松本深志高校演劇部
出演:長野県松本深志高校演劇部

十数年ぶりの、深志の創作…!?
ということは、小川先生以来の創作…!?

た・の・し・み!(´∇`人)

…と、期待を持って拝見させていただきました。
もちろん小川先生作の『ベルゲン・ベルゼンの空の下で』(2001年版)(2004年版)や『南京の早春賦』(2003年)とは雰囲気や作風は全く違うけど、深志らしい、知的な作品だなーと思いました。
なんか、大人が観てたのしい舞台だったなーという印象です。

幕が開いてまず、(え、『冬の花火』…!?)(*_*)と思っちゃいました。あれは今回新調した仮面なのかしら…。それとも10年以上前から持ってたやつなのかしら…とか考えちゃいました。笑

通して観たあとに振り返ってみると、あの出だしの部分が浮いてる気がするのと、「かごめかごめ」って本当に作品に合ってるのかなー?というのは疑問に思いました。
仮面+マントの皆さんもはけるときにペタペタ走ってすごい人間味を帯びてて、さらに衣装もチラ見えしちゃうので、あんまり匿名性が見えないシーンに感じました。

あと舞台装置に関して言うと、私は上手で観ていたので別になんとも感じなかったのですが、下手から観ていたひとは置いてきぼりにされていなかったかなーとふと思いました。
下手は書が飾ってあって、どちらかというと中央~上手がメインで使われていたので。
(あくまで上手から観ただけなので、センターから観ればまた違って見えるのかもしれない…。)

さらに衣装について言うと、女子生徒2人が制服だったのだけど、赤のリボンがてかてかしてて、なんというかコスプレ感が…。
お二人ともショートカットだったのでボーイッシュなイメージなのに、ピンクとか赤のスカート&リボンなので、ちょーっとちぐはぐ、という印象を受けました。寒色系の色にするとか(そしてリボンはてかてかせず)、いっそのこと私服でも長野県の高校が舞台なら全然問題ないだろうなーと思います。

はい!中身の話です!
実はわたくし、学部と院生時代は某教育系企業の、高校生が受検する模試の採点に関するバイトをしておりました。採点より事務のおしごとがメインでしたが。
なので「採点基準」とか「漢字」の扱いは、かなり興味深いテーマでした。
(シュヒギムとかが絡んでくるのであまり深くは言えませんが、それでも何千何万の答案を見ていて、自分が高校生のときに書いていた答案はずいぶんバカ丁寧だったんだなーと思ったものです。)

あと、わたくしは教員免許も一応持っているんですが、教員養成みたいな学部じゃなかったので、「こーんな数単位取るだけで社会と地歴公民の免許が取れちゃうんかいな!」と思ったものです。本当にこれだけのべんきょうでいいんですか?って。←もちろん実際働くには公立にしろ私立にしろ何かしらの試験をパスしなきゃいけませんが。

なのでなので、本当に興味深かったです……。

自分達が信じていたものが否定されたときの動揺、
それまで自分のしてきたこと(人生)が間違っていたということを認識することへの否定、
否定してきた相手への怒り、
権力を使った相手への攻撃と、否定への拒否……

と、思わず先生目線で観てしまいました。
屈託のない子ども(生徒)の純粋な疑問が、凝り固まってる大人と対照的で、お互いがそうなればなるほど、引き立てあうんだろうなーと思いました。

がっ、もう少し先生達の力動が見たかったなーというのが正直な感想かも。
わかるんだけど、わかるんだけど、もう少し丁寧に。
どこまで原作を引っ張っていて、どこから深志の書き込みで作った本なのかわかりませんが、やはり芝居は心の動きっぷりを観るもんじゃないかなーと思うのです。ただ生徒と先生の問答を眺めるだけなら、原作の方が魅力的なはずです。たぶんね。

それから、教育委員会の方はやたらデフォルメしていたけど、もっと普通で良いのでは?とも感じました。やたら「漢字ですか!?」と反応していたけれど、そこまでオーバーリアクションする理由が、あの場面ではわからなかったです。漢字だいすきおばさんなのでしょうか……??

先生の話をすると、女の先生(パンフレット見返しながら打っているのだけど、誰が誰だかもうハッキリ思い出せない…。多分西原先生?)のように、「○○のようにはなりたくない」と思っていたのに気づけばそうなっていた、って、結構あることなんだろうなと思います。
それに本人がもともと気づいているのか、他の登場人物と話すうちに気づくのか、またそれを変えたいと思っているのか、そうでないのか…も、先生のアイデンティティ、立ち居振舞いに関わってくるんだろうと思います。

文化庁のひと、よかったですね…。
私も講師の大島先生が仰っていたように、スクリーンの文字と文化庁くんがかぶってるのはもったいないなと思いました。写している以上、それが見えないとやっぱりストレスになると思うので。
あと、応援良いですね。深志らしいですね。この日一緒に来ていた友人(深志の演劇部と応援部を掛け持ちしてたOG)はすごく喜んでました。笑

あ、そうそう。「深志らしい」といえば、女の先生役の方が昔の深志の声質に似てるよねーって話を、例の↑の連れとしてました。笑

テーマはすごくいいので、舞台の使い方、照明の使い方を練り直して、あとカタさのある演技を柔らかくして(さらっと書いてるけどこれ難しい…)、もう一度観てみたいと思う意欲作でした。
が、その際客席に尖った飛行機を投げつけられるのはこちらからするとかなりの恐怖なので、工夫がほしいなと思います。



さらに余談で、この日の芝居を全て見終わったあとは珈琲美学アベさんへ珈琲を飲みに行きました。連れと。
なんでそんなこと深志の感想で書くのかというと、2002年や2003年に深志が取ってきた広告の中にこのアベさんがあって、その広告がかなり素敵なビジュアルだったので、ずーっと覚えていたのです。
この日初めて入店しました。素敵な雰囲気たっぷりで、良い時間を過ごせました!
ここの広告を高校生が取ってくるのがスゴイ…!深志ってハイソだな~と、改めて感じました。

深志の皆さんの創作を観られてよかったです!(創作→モチベーションの高さを感じる!)
おつかれさまでしたー。

(2014.9.27追記。
そうそう。書き忘れてしまったのですが,最後の場転が久留米大附設の『女子高生』を連想させました。深志のみなさんがどこまで意識してるかわからないのですが…。あと,一休さんの効果音が良かったです…。)

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県松本県ヶ丘高校演劇部『閑古鳥は鳴かせない』

@まつもと市民芸術館

作:金子賢一
出演:長野県松本県ヶ丘高校演劇部

金子先生と言えば木曽にいらした先生(そして明科の記事で記述した、歌鮪さんが在学されていたときの先生!)というイメージがあったんですが、県にいらしたのですね!
あのキャストお二人のために書かれた作品なんだなーと思うと、先生の気持ちが伝わってくるような気がします。

なのですが、まだ発展途上の作品なのかなーという印象が全体からしました。
やっぱり相手が一人しかいないので、二人のわかりあえなさというか、物語の進みづらさみたいなものを感じました。

加えて、講師の森先生も仰っていましたが、せりふの癖(一定の間)があって、それが余計に“何を言っても相手に伝わらない”という感じを助長していたように感じました。
きっともっと面白い作品なのだろうけど、パターンで会話が進んでいくので平坦な印象も受けてしまいました。

記者の人に浮かれているあかねと、あかねが浮かれたら浮かれるほど冷めていく志乃は、昔の自分を見ているようで少しつらくなりました。きっと私も、あかねみたいに一人で舞い上がってたこともあったろうし、外された気持ちになって志乃みたいになっていたこともあったんだろうなーと。
ここにきっと第三者がいれば関係性もまた変わるのだろうけど、二人だと、少なくともどちらかが変わらなければ平行線のままなので、「部員」って危うい関係なんだろうなぁと思いました。

あとやっぱり舞台セットが重厚で、良かった。作り込めば良いというものでもないけど、二人を支えているセットだなと感じました。

「閑古鳥は鳴かせない」というタイトル、すんごい意志を感じるタイトルですよね。
県は今2年生しかいないようなので、来年度閑古鳥は鳴かせないぞーっていう感じが伝わってきます。新入部員を確保できますよう…。

県のみなさん、おつかれさまでしたー。

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県明科高校演劇部『レンジで3分』

@まつもと市民芸術館 

作:猫人魚
出演:長野県明科高校演劇部 

ものすごい余談ですが、猫人魚さんと聞いて…かつて木曽高校にいらした歌鮪さんを思い出しました…(音の響き的に)。
はい。それだけです。ちなみに歌鮪さんは、私の部活の先輩と会うと、数年に一度出てくる人物名です(伝説の人物!)

さてさて中身ですが…

もったいない! 

ものすごくもったいない…! 

の、ひとこと。

一番もったいないのは、やっぱり舞台装置。 あれが60分オーバーの最大の要因だと思います。 

上手に舞台装置を置いてあるから、きっと真ん中に何か来るんだろうと思っていました。
が!特に何もなく…。場転のために上手寄りにしたのだろうなということが、次第にわかってきました。 
あれを真ん中にぼーんと持ってきて、幕とパネルで攻めたら、もっとコンパクトで効果的な舞台になれたはず! もったいないーーー! 

あと、段ボール箱の「非常食」の字が見えづらかったです。
黒の線で縁取りしたフォントだったり、白地じゃなくて黒にするとかだとよかったかも…。

衣装に関して言うと、(高校生の部活のような格好…)(´-`)と思いました。下だけならまだしも、全身同じジャージだと高校生感満載なのです…。スウェットとか七分丈Tシャツあたりが良いのでは!ユニ○ロで調達しましょう!(笑)幸太郎くん同様、ツバサちゃんも。

でもって、家の中でダボダボしたものを着ているからこそ、外でデートだ!のシーンの服も重要になると思います。
この記事を書いていたら、昨年7~9月のクールに、日テレ系列で水曜22時に放送していた『Woman』の二階堂ふみを思い出しました。
二階堂ふみの役は生きることに意味を見いだせない感じの子で、服装はTシャツ素材のロングワンピースとかタイパンツみたいなものとか、体のシルエットが見えないものばかりなんです。それが最終回には働く先を見つけ、綿のシャツとスキニーっぽいパンツで外出していくシーンがあって、とても印象的でした。生きる意思がシルエットから感じられて。
自分の意思や形を見せるものとして、服装はとても重要だなーということを思い出しました。
なので話を戻すと、デートのところできゃぴきゃぴわくわく感があってよかったです。
(だからツバサが死んでからの幸太郎の服装もものすごく重要)

そうそう。出演されている女の子ふたりの滑舌も、もったいなかった。 口が縦に開いていないように聞こえたので、滑舌の練習&顔の筋力up、がんばってください! でもツバサちゃんのフワフワした喋りは天使ぽかったですね…。

幸太郎役の方のコメディさは素敵でした。 生活経験の乏しさとか女の子(○女の子、×女性)と接する経験の不足あたりが、良い意味で出ていたと思います。
でもニートだったひとがあそこまでがんばれるようになるとはね!恋の力ってやばいですね! (幸太郎というキャラクターは、なんだか幼児を誘拐して自分好みに育ててしまう系の人のかほりがしました…。そういう爆発系のパワーがあるキャラクターだなーと。) 

天使については、講師の山上先生が仰っていたように、私も何らかの視覚的な情報がほしかったです。 誰もいない舞台は、やっぱりぽっかりしてしまうので。 

最後のところは私自身も(時間が…!時間が……!)と焦ってしまってよく観られませんでしたが、どうオチをつけるのかと思ったら…なんだか不満!なんだかよくわからなくて不満でした……! 多分これは本のせい…。 

本×舞台装置の組み合わせって、かなり重要なんだなと改めて感じました。 人数が少なくても、道具や予算がなくても、それをカバーできるアイデアを出して、発展させられたら素敵だと思います。 
明科のみなさん、おつかれさまでしたー。

Friday, September 19, 2014

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県塩尻志学館高校演劇部『生と死(Life or Die)』

@まつもと市民芸術館

作:楽静
出演:長野県塩尻志学館高校演劇部

幕が開いた瞬間,「死ぬ,生きる,死ぬ…」(みたいなせりふ)

(花占い…!?)(゜ロ゜)(゜ロ゜)(゜ロ゜)と思ったけど違いました。笑

あと作品の第一声ってすごく重要だと思うんですが,それがそれだったので,(重い…!)と思いました。笑


なんか,高校生が生と死について悩むというより,悩まされてる感じが脚本からしました。話し言葉で「友人」なんて,高校生は使わないだろうと。書き言葉のワードだろうと,思うわけです。

2000年代の志学館はちょっとドリーミングな高校,という印象を持っていたんですが,今回もそういう雰囲気のある作品でした。+これがメンヘラの世界なんだな…(´-`)と思いました。

失礼ながら,(あの衣装とあの衣装が着たかったの…,かな!?)という感じで観てたんですが,なんかうまいことみんなハマってましたよね…。
いかにもアニメ声の方とか,一定の間合いの方とかもいらしたんですが,60分観れてしまったのはなぜだろう…志学館マジック…?(ほめてます)

↑についてもう少し考えてみると,うまいことキャラクター化されてたのかな。みんな。例えば実際の学校場面に朝倉くんがいたら絶対変なんだけど,「そういう世界のこういうキャラ!」にみんながみんななれていたのかな,という印象です。うまく言語化できなくてごめんなさい。
0071?70?忘れちゃったけど,ヒールをカツカツさせていた子の役の方は,声の質がゴシップガールのジョージーナの吹き替えの声に似てるなと思いました。だからなんだよって感じですね。すみません,言いたかっただけです…。あと髪の毛のつやサラストレートが素敵でした。

ストーリーに関して言うと,脚本の作りがうううーん…というところが正直な感想で,「生きる理由がなくても生きていていい」というあたりは,なんだか押し付け&薄っぺらに感じました。
でも,死ぬ理由と生きる理由は常に天秤にかけられていて,死ぬ理由が勝ればそれは自殺したいタイミング…というあたりはすごく共感できました(私もそう思っているので)。
でも冒頭から死神が「なんで一人がいいの!?」って問い詰めてるあたりは(なんでそんなに聞くんだ…)と,背景が見えづらかったです。なんだか独りよがりな脚本の印象でした。

舞台装置に関して言うと,屋上のあの柵がキレイで,観ていて落ち着きました。
でも平台は手をかける部分が丸見えだったので,隠した方がいいのかな。欲を言えば,コンクリート色にできたらもっと屋上らしさが出たかもしれない…。

あと,0070か71さん(ボーダー靴下の子)がしゃらんら~と一回転して空が閉じるあたりは面白いなぁと思いました。私はホリゾントって薄っぺらい感じがしてあんまり好きじゃないんですが,あの空と海の写真?は素敵ですね。ちゃんと閉じたり開けたりするように見せられるんですね。

でも,生きる意味とか死ぬ理由とか,そういうのを考えるのってとっても大切なことだと思うので,テーマとしては良いものを選んだなーと思いました。
10人ほどいらっしゃる部活だそうなので,選択肢も広そう。今後どんな作品に取り組まれるのか,楽しみです。

志学館のみなさん,ありがとうございましたー。

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県木曽青峰高校演劇部『砂漠の情熱』

@まつもと市民芸術館

作:日下部英司
出演:長野県木曽青峰高校演劇部

まず…音響と照明が,ついてる………!!!!!!!

それってなんて素晴らしいことなんだろう…!

と,思いました。

なぜならば。今年文化祭公演にもお邪魔しましたが(そのときの感想はこちら。),例の南木曽の災害で,その時は思っていた通りのことができたとは言えなかったようです。

もちろん,お客は照明の光を見に来ているわけでも,音響を聞きに来ているわけでもないのだけど,やはりきちんと入ると作品が深まるなぁとしみじみ思いました。
部員お二人ということは,照明や音響さんはお手伝いさんだと思います…。皆さん,お疲れ様でした…。

昨日,葛河思潮社の『背信』を拝見した影響を大いに受けていると自覚して書きますが,「物を見立てる」,「役者と観客で,同じ空間を共有する・間合いを楽しむ」というお芝居本来の魅力を味わうことができたと思います。(「物を見立てる」は,葛河思潮社は特に関係ありませんが。笑)
そういった意味で,30分という短い時間ではありましたが,非常に満足というか,「観た感」がありました。うん。

一番いいなぁと思ったのは,男が豹というか後のエレーヌに触れるシーン。
まだかなまだかな,って感じとか,あー起きちゃった!って感じとか,あ,触って良いんですねって感じとか。胸がときめきました。これこそ芝居の醍醐味です。間にはきちんと,意味があるのです。それを実感できる素敵なシーンだった…。(触っていいよーってところで,エレーヌがその後脚をみょーんってやるところが特に好き。)

さて,登場人物が二人。あなたと私の関係で終わってしまうので,どう始まってどう終わるのかと思いましたが,(はぁー,そうきたかー!)という感じでした。ある意味4人分。メリハリがあって,見やすかったです。

前作にも出ていらしたお二人だったんですが,どちらも雰囲気がガラリと変わっていて,そのキャストさんご自身の魅力がより一層伝わってきました。
前回F役だった方の女性役を観ることができて,個人的に大満足です(笑)。あと,高校演劇なので教育的な観点から見るとどこまでほめていいかわからないんですが,身体が美しかったです…。(←セクハラじゃない。ほめてる。)
あと前回M役だった方も,男性役としてナチュラルに観ることができました。以前よりも見応えがあるように思いました。

内容に関して…。エレーヌが身を投げるシーンは,なんとなーく長野県田川高校がやっていた,『神々の国の首都』のマティのシーンを連想しました。でも奥にあんなお立ち台があるとは!どう落ちるのかなと思ったけど,あぁなのか…。こっち見ながら落ちてくれたら,男はトラウマだろうなぁ…。(わくわく)(←)

でも,男がエレーヌを撃つあたりは,なんか!いまひとつ!いまひとつというか!物足りないというか…?
確かに撃つ計画は立てていたけど,もう半狂乱になって咄嗟に撃つ方が,ハッと我に返れるんじゃないかと…。
あと赤い旗の絶望感というか,あぁこのひとここを去ろうとしてるっていうエレーヌの悲しみが,もう少し観たかったなぁ。もうちょっと前の席だったら観れたのかな…。

なんとなく,この作品を観ていて,源氏物語を連想しました。人生さまよってる感とか,面影を求める感じとか。個人的に。
今回はキャストがお二人とも女性でしたが,ガチで男女がやったらもっと艶めかしくなるんですかね…。きっと女性同士だからさらりと観れたんだろうなと,ふと思いました。笑


そんな感じで,二人芝居って本当に大変だと思うのですが,見応えがありました。来年,1年生の方が入ってくださると良いですね。部が存続しますよう…。

あ,あと!パンフレットを見ていて,かねまるパン店さんの広告が目に入りました。ずっと前から広告出してくれてますよね,ここ…。
他の高校のページにも,それこそ2000年代前半のものにも載っている広告なんかがあったりして,そうやって地域の高校・部活って支えられているんだろうなぁ~としみじみ思ったものです。

木曽青峰のみなさん,お疲れ様でしたー。

+++

(2014.9.24追記)

雌豹がエレーヌの人格になっていくあのシーン!すごく気持ち悪かった!(ほめてる)
気持ち悪いというか,ぞわぞわしました!
言葉を纏っていくにつれて豹から人になっていく感じで…よかったです…。
エレーヌ役の方,惚れ惚れ…。

第29回中信地区高等学校演劇合同発表会~ゆめ舞台2014~ 長野県梓川高校演劇部『つきのみや蒸気鐡道株式会社』

@まつもと市民芸術館

作:南海千華
出演:長野県梓川高校演劇部

 久しぶりに地区大会に行ってきました!
…と思ったら,2年前にも行ってました!(ぇ)
でも2年前はおそらくピンポイントで観てたので,こんなにがっつり観るのは久しぶりなんだと思います。

そしてトップバッターは梓川。

どびっくり…どびっくりですよ…!

だって,使用曲のほとんどが「ポンキッキーズ」の曲なんだもの!!!!!!!!!

めっちゃ時代…!時代どんぴしゃり!!!!!!


…いや,厳密には少し外れるのだけど,その時期ポンキッキ観てたから,どんぴしゃりの中に混ぜてやってください…。

(なぜ…!?なぜポンキッキなの…!?)と思いながら観ていたんですが,ラストでSLの曲をかけるためだったんですね(と,勝手に解釈)。

とにかく,20代が懐かしむ曲ばかりだったのですが,現役高校生の皆さんはあの曲のまとまりがわかったのでしょうか…。謎です。


そして内容ですが,主人公ススムくんが同世代でした…。

み,見えない…。いや,これは脚本の問題なのです。なのですが,その年齢だと7年くらい引きこもっていて,最近ようやく社会に出てきた人にしか見えませんでした。生活経験の乏しさというか,そういうものを強く感じました。
(逆に高卒すぐとか,専門卒すぐとかの人なら,「あぁ…いるよなあぁいう人…」になれたと思います。ススムくんの課題的には,なんとなく『千と千尋の神隠し』に近い感じがしました。)

途中馬賊も出てきて,私のアタマの処理が追い付かなくなりました…。すみません…。
なので後半の部分を置いて話をすると,前半~中盤のススムと整備士の考え方の相違は,観ていて面白かったです。(聞けば迷惑になるのでは… vs 聞かないとわからないだろ!)
コミュニケーションがうまくいかない部分の根源って,こういうところにあるんだろうなと感じました。これはススムと整備士で年代が違うということももちろんありますが,やはり根本的な考え方の問題なのだろうと思います。

そして音響と照明の話になりますが,本当にそこでそれが必要か,という点は,再考の余地があるように感じました。特に照明はあまり効果的ではない切り替えがいくつかあったような気が。もっと見せたいものに焦点を絞って良いのではないかと感じました。音響も,ポンキッキポンキッキ言ってますが,果たして効果的かと聞かれると,ううーん。と思ってしまうかも。

でもでも。
梓川の皆さん,声(声帯)が良いなー!と思う方が何人かいらして(おばさん役の方など),きちっと発声のトレーニングすると,もっとよくなるんじゃないかなと感じました。
(おじいさん役の方は,いきなり若くなったときに思わずハッとしました!)
(ススムくんの「無理だよ~」の「よ~」の感じがかわいかった。笑 あぁいう少年役,合いますね…。)

ぜひ!良質な脚本に出会ってほしいと感じました!(上から目線っぽくてスミマセン…)
梓川の皆さん,お疲れ様でしたー。

Thursday, September 18, 2014

葛河思潮社 第四回公演『背信』





@東京芸術劇場

作:ハロルド・ピンター
翻訳:貴志哲雄
演出:長塚圭史

出演:松雪泰子/田中哲司/長塚圭史


間違いなく間違いなく間違いなく,私の今年のベスト3。

東京公演初日に拝見しました。
田中さんの結婚が報道された日。めでたい…。というかレアな時に観劇できたものです…。

この第四回公演を観て,第三回公演の『冒した者』を観なかったことを後悔しました。
それくらい強い引力があるカンパニー。


全ては,あの最後の一瞬のためにあったんだと思いました。
それはとても変な話で,だってこの戯曲は時間が逆行しているから。
私たちは結果から観ている。そうなのだけど,(あぁここからすべてが始まったんだなぁ)と思うと,なんとも言えない気持ちになりました。

あと,これだけ買って満足したパンフレットも,初めてかもしれません。
どうやら,神奈川公演のプレビューを経て作成・印刷したらしいのですが,とても濃厚な中身が詰まっていました。

開演前に,ゴーチ・ブラザーズの伊藤達哉さんの文章を読んで観劇したのですが,その後自分自身の体験も重なり,より深い意味がこもっている言葉だなと思ったので,引用させていただきます。


“ある見方をすると,人間のひとりひとりをその人たらしめているのは『記憶の集積』だといえよう。しかしながら人間の記憶とは極めて流動的でかつ不安定なものである。つまり人間とは実に儚くあやういものを基盤として存在していることになる。”


“ピンター戯曲においては,現実と虚構,真実と偽りの間にはっきりとした区別は存在しない。(中略)一見するとわかりづらいもののように感じるが,しかしそれは,実は私たちが生きる現実を忠実にトレースした世界であり,そのことがかえって観ている者の現実意識をじわじわ揺さぶることになるのである。”


本当にそうだ。私だって,他人の記憶によれば,行ったことのないところに行って食事したことになっているし,あげたはずのないものをあげたことになっている。
その人の記憶の中では,私はそういうことになっている。そういうことにしているのかもしれないし,したいのかもしれない。

それが見えた。この空間の中で。


それから,知られているはずのないことだから,知られているはずがないという設定でそのひとと話をしているのだけど,実は相手に知られていた。そのことを,知られているはずがないと思っているひとが知らない。
…とてもこわかったです。怖いというより,恐ろしい。
それを,知っている側はどうしてそんなふうにやり過ごせたのだろう。


ことばの間,せりふの間の中に,気持ちが見えました。
熱とか,意図とか,かなしみとか,目に見えないものが,見えました。
うまく言葉にできないけれど,お芝居ならではの,「空間を共有すること」をたっぷり味わえた作品でした。

あと松雪泰子は美しすぎだよね…。
私の世代だと,どうしても『名探偵保健室のオバサン』を思い出して,そのイメージが強いのだけど,『浮漂』でガラリと変わりました。艶があって,色気があって,背が高くって。ひとことで言うときれい…。
冒頭の,後ろ姿がとてもきれいで,全身で何かを受け止めている感じがしました。

あとあと,何の作品の何だったかはっきり覚えてなくて,ぽやーんとしてしまうのだけど,私,長塚さんが舞台に出てくると(あっ,神様が来た!)と思っちゃうんです。なんでだろう。
『SISTERS』かなぁ。それのパンフレットかなぁ。「作者と演出が同じひとだと,その演出が神様のように絶対的なものに思えてしまう」みたいなコメントを…長塚さんご本人かな?誰かがしてたんです。(←本当にぽやーん!スミマセン!)それを見てから,長塚さんが役者として出ていると,「神様!」と思うのです。『浮漂』のときなんてお医者さんだったから,特に。
だからなんだって感じなんですが,長塚さんがジェリーをやっていると,本当に何もかも見透かしているような気持ちになるんです。
…はい。それだけです。笑

そんなこんなで,充実した観劇ができました。
ありがとうございました…。

Saturday, September 6, 2014

映画『ヴィオレッタ』


◇STAFF
監督:エヴァ・イオネスコ
脚本:エヴァ・イオネスコ/マルク・ショロデンコ/フィリップ・ル・ゲ
製作:フランツ・クサヴァー・フランツ
音楽:ベルトラン・ブルガラ

◇CAST
イザベル・ユペール/アナマリア・ヴァルトロメイ/ドニ・ラヴァン 他

(2014.9.6 劇場で鑑賞)

新聞記事で読んでから気になっていた作品。タイミングが合ったので行ってきました。

観終わって1時間半くらい経つのですが,久々に気持ち悪い感じが残っています。
観ている最中はうっとりもしたのだけど(!),後半の母親のドロドロが,なんだかきています…。

私が学部2年の頃,履修した生涯発達心理学の授業で,発達心理学に関して発表をするというミッションがありました。
考えに考え,私は生まれてから学部2年になるまで,自分の写真をパワポにまとめて,発達と絡めて発表したことがあります。自分の生い立ちを,同じ授業を取った学生に紹介したのです。
その時はありがたいことに,授業の先生から「まさしく発達心理学ですねー」といい意味で評価されました。今思うと…,自分のことを俯瞰して振り返り,整理し,まとめるという作業は,自分が落ち着いていないと難しいことなのだと思います。

この映画は,監督のエヴァの実話が元になっています。
自分が母親に商品として使われ,性を利用され,金銭獲得の道具として扱われるのは相当な傷つきや混乱があったはずです。その過去を振り返り,整理し,ひとつの作品にまとめるという重労働を成し得たこと自体が,ほんとうにすごいおしごとだなと感じました。

…にしても,ヴィオレッタ役のアナマリア・ヴァルトロメイが,すごい…。
お化粧してるとはいえ,あの艶っぽさ色っぽさはどこからやってくるの…。顔が整いすぎて,体がきれいすぎて,かなりうっとりしてしまいました…。もんのすごい雰囲気をお持ちの方ですね…。
(このオーディションは,お父さんが応募したのだそう。おいおいお父さん大丈夫かと思う反面,応募してくれてありがとうとも思った。笑)

終盤の,母親に向かって「動物園に行って毛むくじゃらになりたい!」と叫ぶシーンは,かなりインパクトがありました。きっと被虐待児ってこんな感じなのだろうな…。子どもの叫びがダイレクトに伝わって来て,胸を鷲掴みにされました。耐えていたものが出てきた感じで,薄っぺらい言葉になってしまうけれど,良かったです。

化粧もして,肌蹴たような格好をしているけど,心は小学生,中学生で,母親にはぎゅっと抱きしめてほしいし,商品としてではなくて子どもとして見られたい。そんな作られた見た目と中身のギャップが,とても切なかったです。

あと,タイトルがいいですね。「ヴィオレッタ」。原題は「My  Little Princess」なのだけど,これだとふんわりカワイイ感じがしちゃうと思うんです。カタカナの硬さが妖しさを醸し出しているようで,訳すひとのセンスって大事だなーと改めて思いました。

映画館で観てよかったと思った,重厚な映画でした。

Eテレ「青春舞台2014」 久留米大学附設高校演劇部『女子高生』

作:附設高校演劇部・岡崎賢一郎
出演:久留米大学附設高校演劇部

(2014.9.6 Eテレ「青春舞台2014」にて鑑賞)

純粋に,面白かった!

昨年もたまたまテレビで全国の頂点に立った高校の作品を観たのですが,私シャウト系がだめなのと,(さすがトップは深いテーマ…)と思っていたのです。
がっ,この軽快な感じ!それでいて深みがあるこの感じ!
60分飽きずに楽しめました。
男女入れ替えると,こんなに奥深くなるんですね。

本当に個人的な感想を述べると,舞台にJ-POP持ってくるのもそんなに好きじゃないんです,私。
なぜなら浮くから。合っているのは劇団離風霊船の『赤い鳥逃げた…』や,演劇集団声を出すと気持ちいいの会の『女郎蜘蛛』くらいだと思っていました。
でも!今回の『女子高生』もアイドルの曲(しかも「乙女」や「高校生」を歌ってるような曲)をうまーい具合に配置してるなと思いました。SKE48の「パレオはエメラルド」のイントロのキラキラ感とか…良かったです…。舞台っていつでも時代を反映しているものだとも思うんですが,2014年だから入れ込めたのかもしれないなーと思いつつ観てました。あと2年後も,こんなにアイドルグループが乱立しているとは思えないし…。

観ていると,女子高生の中の関係がわちゃわちゃしてて上下関係がパッと見てわかりにくいんですが,話の進行的にはあんまり気になりませんでした。女子高生のパワーですかね…。若干オーバーにも見える動きなのだけど,でも「女子」のオーバーアクションと言う感じで,ちゃんと「女子」に見えてるからすごいなーと率直に思いました。研究,されたのでしょうね…。

『女子高生』の前に,全国大会に出場した学校の密着も観たのですが,全国に行く学校って創作が多いんですね。やっぱり。創作が多いというよりも,創作だからより評価されるのかもしれない。
そしてさらに共通項があるとすれば,地域性や学校の特色を作品に練りこんでる。
青森中央だったら核処理の問題とか。久留米だったら共学化とか。全国大会だからそう見えるのかもしれないけど,それが内輪の話ではなくてきちんと地域性や特色に見えてくるから,すごいなーと思います。

さて,中身の話ですが,
ロミジュリを通してジェンダーについて考えていくあたりが面白いと感じました。
古典はカタいイメージがあるし…(そして西洋の話だし…),私たちにはかけ離れた部分も多いけれど,現代の日本(の高校)に置き換えているというワンクッションを挟むことで,私の消化はよかったです。
久留米の密着でだいたいどういう話かは知ってしまった訳ですが,「わかり合おうとする努力が大事」と黒木華がナレーションで言っていて。劇中でもロミジュリのところで「ちゃんと言わなきゃわかり合えないじゃん」みたいなせりふがあって,ここが核なんだろうなと思いました。

ただ,見せる場転だったので,もう少しキレイだと良いなぁと思いました。しいて言うなら。
なんだろう…。動きかな?それともサスかな?やっぱり光の色?白いと目立つし…。(でもそこの部分を目立たせたいという感じには見えなかった…。)青いのを吊るして,それがつくと良いのかな…。うーん…。

あ,話が前後しちゃいますが,創作するにあたって,そのカンパニーの実情を踏まえて,無理のない構成にするのもテクニックのうちに入るのかなと感じました。この高校に限らず。
そういう観点から見ても,久留米さんは自分達の強みを知っているのだと思いました。作品,カンパニーの力,総合的に評価されたのだと,舞台を通して感じました。

生で観たら,もっと素敵だったんだろうなぁ。
面白い作品を観ることができました。
久留米大学附設高校の皆さん,ありがとうございました。そして,お疲れ様でした。
みなさんがどんな大人になるのか,ちょっと楽しみです。